久しぶりに脳についてです。
これまでに大脳新皮質・大脳辺縁系のお話しをしてきました。
私が取り組んでいる慢性痛(長引く痛み)は大脳辺縁系です。
痛みの種類は「鋭い痛み」「鈍い痛み」の二種類があります。
鋭い痛みは痛みの場所がはっきりしていて患者さんに
「どこが痛いですか?」とお聞きすると指差しできるほどでこれは大抵急性期であれば2~4回ほどで改善する事が多いので早期に治療から卒業出来ます。
しかし、鈍い痛みは場所が広範囲でかつどんよりしていて
「なんとなくこの辺が痛い」との訴えです。
治療の経過として
①痛みの範囲を狭くする
②痛みの場所・原因がはっきりする
この順序をたどれば回復していく事が多いです。
さて、鈍い痛みが継続すると脳ではどんな事が起きるのでしょうか?
慢性痛みが継続すると脳の大脳辺縁系の血流が悪くなると言われています。
大脳辺縁系は感情・記憶・情動など生命維持にとても大切な場所です。
ここの血流が悪くなるのですから「生命に危機」を脳は感じるんです。
すると思考を停止したり、やる気の低下、うつなど様々な悪循環が起きます。
ここの血流を改善するには笑ったり楽しんだりすることも大切です。
そして脳科学を勉強してきた結果
「心地良い刺激」が大脳辺縁系の血流を高めてくれるのではないかと辿りつたんです。
・鍼では響き
・あん摩では筋肉を丁寧に揉みほぐす
この二つが重要であると考えて施術しています。
その結果、自律神経系が整う事で原因不明の症状緩和につながるんです。
腰痛の85%はレントゲンやMRI画像では原因不明であると言われています。
もちろん筋肉のバランスを整えながら心地良い刺激を与えて根本的な所から解消できるよう取り組んでいます。
人間の体は一つで繋がっています。
必ず痛みの場所が原因とは限りません。
全身診て評価して行う事がベストです。
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